読書:虐殺器官

はまりました。
ハードなSFではなく、語り口も柔らかなんだけど、中身は濃い

今年読んだSFではサイコーです。


人間の虐殺のスイッチをいれる。ポル・ポトもナチも文化大革命ソマリア、このスイッチがはいると人間はこういう所行に走るのです。

スイッチをいれることができるジョンポールとこれを追う主人公の話です。
主人公は過去に自分の母親を安楽死させた経験ももつ。
ジョンポールはもともとは米国から派遣された公務員であるが、彼が行くところ、虐殺が始まる。
かれは武器ももたず、言葉だけで虐殺を起こすことができるんです。

人間は意外と単純に人を殺せるんだ。
無視も殺せぬ平凡な男が、仕事だからということで大量の敵を殺害する。よくあることではないでしょうか。

以下、amazonより

内容紹介
第1回PLAYBOYミステリー大賞【国内部門】第1位
大量虐殺を誘発する、謎の器官とはいったい? 米国情報軍大尉はその鍵を握ると目される謎の男を追って、チェコへと飛ぶが……。
現代における9・11における罪と罰を描破して大きな話題を読んだゼロ年代最高のフィクションが、満を持してついに文庫化を果たす!
推薦●小島秀夫(「METAL GEAR」シリーズ監督)・宮部みゆき
内容(「BOOK」データベースより)
9・11以降の、“テロとの戦い”は転機を迎えていた。先進諸国は徹底的な管理体制に移行してテロを一掃したが、後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。米軍大尉クラヴィス・シェパードは、その混乱の陰に常に存在が囁かれる謎の男、ジョン・ポールを追ってチェコへと向かう…彼の目的とはいったいなにか?大量殺戮を引き起こす“虐殺の器官”とは?ゼロ年代最高のフィクション、ついに文庫化。
著者について
1974年東京都生まれ。武蔵野美術大学卒。2009年病没。
2007年、本書にて作家デビュー。「ベストSF2007」において第1位を獲得した。
他の著作に第30回日本SF大賞受賞作『ハーモニー』、人気ゲームのノヴェライズ作品『メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット』がある。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
伊藤 計劃
1974年東京都生まれ。武蔵野美術大学卒。2007年、『虐殺器官』で作家デビュー。「ベストSF2007」「ゼロ年代ベストSF」第1位に輝いた。2008年、人気ゲームのノベライズ『メタルギアソリッドガンズオブザパトリオット』に続き、オリジナル長篇第2作となる『ハーモニー』を刊行。同書は第30回日本SF大賞のほか、「ベストSF2009」第1位、第40回星雲賞日本長編部門を受賞した。2009年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)